「…別に皐月が来なくても、一人で大丈夫だったし!」



本当は「ありがとう」って、「助けてくれて嬉しかった」って素直に言おうと思ったのに、ついイラッとして真逆の事を言ってしまう私。



「……永遠が?一人で?」



コツンコツンと音をたてながら、一歩一歩近付いてくる皐月。


それに比例して私も一歩一歩後退りをしていく。



夏なのに日影にあるからか冷たいコンクリートの壁が背中にトンッとぶつかった。



そして、両手首を強い力で掴まれ壁に押さえつけられる。