居心地悪いだけだし帰ろう。と一人決意した瞬間絡めるように重なる手。 右の方から重なっているから、絶対あの赤茶髪の男の人。 ゾワリと寒気がする。……気持ち悪い。 怖くて顔が見れず、ましてや男の力に敵うはずもなく、しかも只でさえ恐怖で声が出ないのに、この爆音のなかで聞こえるはずもなく大した抵抗も出来ないまま床を見つめていると、 「永遠ちゃんさー、意外とガード固いね?……優しくしてたけどさー、」