すっごく整っているかおが目の前にあるのだから、ドキドキしないわけがない。 全身の血が、一気に顔の周りに集まっている。絶対、顔赤い。 「…惚れるわけ、ないじゃん」 私は、顔が赤くなっているのを隠すため皐月から顔を逸らす。 すると、いきなり顎を長くて綺麗な皐月の親指と人差し指に掴まれ、顔を上に上げさせられた。 「惚れるわけない、ね。」 ポツリ、と意味深に呟いた後、こう言ったんだ。