Wデートから二週間後。季節はすでに五月になっていた。
「可愛いなぁ…」
友達と仲良く話す美紀を見てふと呟いてしまった。俺は慌てて周りを見渡す。よし、誰も気付いてないな。俺はホッと胸を撫で下ろす。
「誰が可愛いの?」
「うわっ!!」
突然の声にびっくりして俺は椅子から滑り落ちてしまった。クラス中の視線を浴びてしまった。
「動揺しすぎ」
そういう静香はニヤニヤしてる。
「きゅ…急に声かけんなよな!!」
「百合菜見てたの?」
「違うよ」
あれ以来、百合菜ちゃんとは話してないんだよな。何かお互いに恥ずかしいんだよな……。
「美紀?」
俺の心臓がビクッと動く。
「図星か…」
静香がため息をつく。
「俺は…その…」
「百合菜から美紀にくら替えしたの?」
そういう静香の顔は曇っていく。
「べ…別にそんな訳じゃあ……」
「あんたと美紀仲いいもんねっ」
「そう見える?」
「そう見える」
間髪入れずに返された。
「翔…それに二兎を追うものは一兎をも得ず…だよっ!!」
静香はそう言って自分の席に戻った。自分の中では、一兎を追ってるつもりなんだけどな……。
「可愛いなぁ…」
友達と仲良く話す美紀を見てふと呟いてしまった。俺は慌てて周りを見渡す。よし、誰も気付いてないな。俺はホッと胸を撫で下ろす。
「誰が可愛いの?」
「うわっ!!」
突然の声にびっくりして俺は椅子から滑り落ちてしまった。クラス中の視線を浴びてしまった。
「動揺しすぎ」
そういう静香はニヤニヤしてる。
「きゅ…急に声かけんなよな!!」
「百合菜見てたの?」
「違うよ」
あれ以来、百合菜ちゃんとは話してないんだよな。何かお互いに恥ずかしいんだよな……。
「美紀?」
俺の心臓がビクッと動く。
「図星か…」
静香がため息をつく。
「俺は…その…」
「百合菜から美紀にくら替えしたの?」
そういう静香の顔は曇っていく。
「べ…別にそんな訳じゃあ……」
「あんたと美紀仲いいもんねっ」
「そう見える?」
「そう見える」
間髪入れずに返された。
「翔…それに二兎を追うものは一兎をも得ず…だよっ!!」
静香はそう言って自分の席に戻った。自分の中では、一兎を追ってるつもりなんだけどな……。