「とりあえず、計画考えようか」

10時15分。ようやく全員揃ったところで俺は切り出した。

「何だよ翔、決めてな…」

「あぁ?教えなかったのは渡、お前だろうが?」

渡が文句を言い切る前に俺が渡を凄む。渡は慌てて首を縦にガクガクと動かした。

「皆の行きたいところ、まとめてみようか」

俺が一人一人に聞いたところ、美紀は買い物が出来るところ、百合菜ちゃんはペットショップ、渡はゲーセンだった。

「百合菜ちゃん、ペットショップってなに?」

「え?ペットショップはペットショップだよ?」

ニコッと笑う百合菜ちゃん。うん、凄く可愛いけどペットショップはWデートで行くところか?

「とりあえずは、駅の方に行こうか。そうすれば買い物出来るところもあるし、ゲーセンもある」

「流石、翔だな!」

「翔君、ペットショップは?」

「と、とりあえず後でね?」

ペットショップ、ここら辺にあったかな?あんま見たことないんだけどな……。

「じゃあ行きましょう!」

美紀の号令で皆は動き出した。そして渡はしっかり美紀の隣をキープしている。調子のいい奴だな、全く……。