「いい…映画だったな………」

皆がその言葉に頷く。

「そういえば雅也?この映画のタイトルって決まってるのか?」

「いいや。決まってないんだよ。何かいいタイトルないか……?」

俺が問いかけたのに雅也に逆に問われてしまった。

「んー。ある意味…紫音がいたから…撮れたんだよな?」

皆は頷く。

「じゃあ、紫音からの贈り物、だよな」

皆はまたまた頷く。

「じゃあ紫音からの贈り物ってことで…」

俺は一旦言葉を切る。
皆は期待した目で俺を見る。















「『From..』なんてどうかな…?『〜から』って意味合いでさ」

「何か妙にしっくり来るな。じゃあそれで決定でいいかな?」

雅也は皆に呼び掛ける。
どうやら皆もそれで納得したようだった。

そろそろ…いうべき頃合いかな。

「百合菜……」

俺は百合菜に目で合図を贈る。

百合菜は分かったとばかりに口を開く。

「皆…聞いて?」