トップランナーは100メートル走ることになっている。

美紀は他のクラスは男子の為か、四位ではあるが食らいついている。

美紀は次のランナーの浅香さんにバトンを渡した。

この時点でB組はビリ。
だが、問題無い。

B組の作戦は、先に女子を走らせることだった。

『リレー何て順番は関係ねーんだよ。男女交互よりかは、男子は男子に、女子は女子にバトンリレーした方がいいんだよ。その方がミスも出ねー』

雅也の作戦に皆も納得していた。その証拠に、今の美紀から浅香さんのバトンリレーは完璧だった。

「浅香さん頑張れ!!」

俺は声に出し浅香さんを応援した。

浅香さんは、遅くはなかったが、前のランナーとの差を詰められずに、次のランナーにバトンを渡した。

しばらくはこの展開が続いた。

一位、C組。
二井、A組。
三位、D組。
四位、B組。

ただここでついにリレーが動いた。女子最後のランナー静香がついにD組を捉えた。

静香が次のランナーにバトンを渡し、B組の怒涛の巻き返しが始まった。

待ってましたとばかりに男子が、他のクラスの女子を抜き始めたのだ。