実は俺は紫音との練習で怪我していた。それは右足首の捻挫…。
「捻挫はまずいね……。いちよう病院行っといた方がいいよ?」
前日だけに、さすがにやばいと思ったのか紫音は最終調整を明日の朝に回して病院へ行くことを勧めた。
紫音もやっぱり人の子だった。
「えっと捻挫でしたよね?とりあえず二・三日は安静にしていて下さい」
医者は淡々とした口調で続ける。
「え、明日は体育祭があるんですけど……?」
「無理だね」
医者は、きっぱりと言う
俺は非常に焦っていた。皆を渋々納得させてアンカーになったのに……。
ここで走れなくなったとか言ったらクラスの皆は烈火の如く怒るだろう。
「何とかなりませんかね……?」
「そうまでして君は出たいかね?」
「勝ちたいです……」
「なら、気休め程度にしかならんが痛み止めの錠剤を出しておきます。お大事になさって下さい」
「ありがとうございます!!」
俺は深々と頭を下げてお礼を言った。
「捻挫はまずいね……。いちよう病院行っといた方がいいよ?」
前日だけに、さすがにやばいと思ったのか紫音は最終調整を明日の朝に回して病院へ行くことを勧めた。
紫音もやっぱり人の子だった。
「えっと捻挫でしたよね?とりあえず二・三日は安静にしていて下さい」
医者は淡々とした口調で続ける。
「え、明日は体育祭があるんですけど……?」
「無理だね」
医者は、きっぱりと言う
俺は非常に焦っていた。皆を渋々納得させてアンカーになったのに……。
ここで走れなくなったとか言ったらクラスの皆は烈火の如く怒るだろう。
「何とかなりませんかね……?」
「そうまでして君は出たいかね?」
「勝ちたいです……」
「なら、気休め程度にしかならんが痛み止めの錠剤を出しておきます。お大事になさって下さい」
「ありがとうございます!!」
俺は深々と頭を下げてお礼を言った。