なんでこんなことになってるのだろう。 こんなことならエレベーターなんて乗らなければ良かった。 塾が終わり、3階から1階へ降りようとエレベーターに乗ると、不運にもエレベーターに閉じ込められてしまった。 それから私はエレベーターの奥隅で縮こまっていた。 「開かねえな」 私の少し前に座った彼が、こちらを向いて話しかけてきた。 「…そうですね」 私はぶっきらぼうに答える。