(kazu)
「お前には、自分ってもんは、無いのか?自分が何をしたいとか、どうっ、生きて行きたいとか……自分の気持ち、親に言えないのか?」




(理音)
「自分の気持ち?……今までは、何も思わなかったの。両親の思う通りの自分で良いんだって、思ってた!
でも………」




(kazu)
「でも、……でも、何か気付いたのか?」



(理音)
「カズさんと巡り逢って、普通に話すこと出来て……

私、天気の良い日は、ほとんどあの場所で、夜空を見上げていたわ!

でも、その事お父様に知れて、物凄く叱られて………そりゃそうよね!あんな時間に出歩いているのだから。でも、唯一自分の時間だったの。その時だけは………」




(kazu)
「星を見に行きたいってのは、本気か?」



(理音)
「行きたい………でも、きっと………行けない。行けるはずないから。」