好きだと囁いたのは、
あなたが愛してると囁いたのも、
全て夢だと思えるくらいには時間が過ぎて、過ぎた気がして。



全て褪せて透明になった。



もう色も思い出せない。
最初からなかったのかもしれない。




世の中の理不尽さに揉まれて、嫌だねと笑うはずが、押し殺された涙に飲み込まれて音もなく消えていった。