勘違いかもと思ったら、途端にやる気になってきた!!


そーだよ!

誰を好きでも、オレが好きなら関係ない!!



スッと耳元に顔を近付けて





「オレ、彼女いないよ…」







「え…?」




ジタバタしていた遊実がおとなしくなった。







「バスケ部に急に入るって言ったの覚えてる?」




コックリ頷いたのを腕の中で感じた。




「オレ、好きな子がいてさぁ。

それが大也センパイにバレて、このチケットやるから入れって言われたんだ。

なかなかコクれなくて、このチケットがあればオッケーもらえるんじゃないかって思って。

でも、やっぱなかなか言えなくて」




「…翔平なら、 告白すれば誰でもオッケーだよ…」


腕の中で、泣きそうな消えそうな声がした。





いいよな…


『誰でも』の、中に遊実も含まれてるって思っても…





「他の子には、テキトーなこと言えるんだけど、その子には言えなくて…」




「そっかぁ…

でも、大丈夫だよ!

こんなすごいチケットも手に入ったんだから、落ちない女の子はいないよ!」




チケットの力を借りるよ…

オレに力をくれ!!





「一緒に行ってくれる…?」





「……



えっ?


あっ、あたしに言ってるの?」




途端にジタバタし始めた。



少し腕を緩めて顔を見ると、真っ赤になってる。




可愛い…




目が合うと、




「見ないで…」




オレの胸に顔を埋めた。