「……っ…っく」

大粒の涙がシーツに丸い跡をつける。

「ユウキ…」

ユウキの名前をつぶやく。

もっと悲しくなってきた。

トイレに行って顔を洗おう。

もう、しんどい。

そう思って、病室のドアを開けた。

すると、ドタドタと誰かの走る音。

その人は、私に近づいてくる。

誰だろう。

涙で視界がぼやけていてよく見えない。

目をこすって、もう一回見る。

男の人…

ユ、ユウキだ!!

ユウキだと気付くと私はユウキの方へ走っていた。

「ユウキ!!」

「アスカ!!」