夏休みを間近に控えた恵梨奈が、

夕食を作っている

私の近くに寄ってきて、

私に話かけた。






「ねぇ、お母さん。

今年の夏休みも、

おばあちゃんの家に行くの?」






恵梨奈に話しかけられた私は、

料理の手を少しだけ休め、

私を見上げている恵梨奈に

微笑んだ。






「ええ、もちろん今年も

おばあちゃんの家に行くわよ。




恵梨奈は、おばあちゃんが、

大好きだものね。






おばあちゃんも、

きっと恵梨奈に

会いたがっているわ」






「お母さん、おばあちゃんも

私に会いたいのかな?」






「もちろんよ。

おばあちゃんは、

恵梨奈のことが一番、

好きなのよ」