私はドキリとして跳ね起き、

肩で息をしてまわりを見た。






私の隣りでは、

娘の恵梨奈が寝息をたて、

まだスヤスヤと眠っていた。






〈 また、あの夢を見たのね 〉






私はそう思って、

うつむき、荒い息を整えた。






〈 いったい私は、

いつまでこの夢を

見るのかしら? 〉






私は額ににじんだ汗を拭い、

ドキドキと音を立てる

心臓の鼓動を感じていた。






〈 私は昔の記憶を

消し去りたい。




私の忌まわしい過去。




私は、私が犯した罪から

逃れたい…… 〉