「でも朱美、

頑張っている人を

疎ましく思う人って、

やっぱりいるのかしら?」







喜美香はそう言うと、

暗く沈んだ顔で下を向いた。






朱美は、喜美香の様子が

いつもとは違うことに気づいて

心配になった。






「喜美香、どうかしたの?






何か悩みごとでもあるの?」






朱美がそう言うと、

喜美香は朱美の目を見て、

朱美にこう言った。






「じつは朱美、

昨日の夜、

イヤガラセのメールが

来たの……」






「イヤガラセのメール?






それって、どんな?」






「K大学の医学部を目指している

私のことが憎いって……」