ここにいてはいけないと、

私は本能的に思った。






この子に関わって

しまったならば、

きっと私は彼女の憎しみで

呪い殺されるに違いない。






私はカタカタと震える足で

走り出そうとしたが、

上手く走ることができずに

足を絡ませ、

両手をついて倒れ込んだ。






「逃がさない……」






倒れ込んだ私の背後で、

久保志織の不気味な声がした。






「逃がさない……。






あなたはここで

死ぬべきなの……」