【一条美和子さん、

いつもメールばかりでは

失礼だと思い、

今度はあなたにお手紙を

さし上げます。






決して破り捨てることなく

最後まで読んでくださいね。








私はあなたに

もっとたくさん、

私のことを知って

もらいたいのです】






〈 またなの！ 〉






私はそう思って、

頭がおかしくなりそうだった。






私は、震える手で

その手紙を持ち、

手紙の続きを読み始めた。






【あなたがまた、

何の罪もない第三者を

メールの送り主と勘違いして、

その人を嫌な気持ちに

させないように

自己紹介させていただきます。






私の名前は、

久保志織。




５年前は、あなたと同じく

高校三年生でした。






もう高校生でもない私が、

どうしてあなたを妬み、

憎んでいるのかを

知ってもらうために

これから私の身の上話を

聞いて下さい。






私はあなたに

私という人間を

少しでも

知ってもらいたいのです。