私が校舎にある時計を

見てみると、

時計の針は、

午後5時30分をさしており、

私が予備校に行かなくては

ならない時間は、

もうとっくに過ぎていた。






でも私は、

今日だけは予備校に行かず、

まっすぐ家に帰りたかった。






私は毎日、

決まりきったスケジュール通りに

受験勉強をこなしてきたけど、

今日は感情が

大きく揺れ動いていて、

いつものように

机に向かっていられるとは

思えなかった。






〈 とにかく家で、横になりたい 〉






私はそう思い、下駄箱にある

靴を手に取ろうとした。






でもそのとき、

私は私の靴の上に

一通の手紙があることに気づき、

私は不信に思いながらも

その手紙を手に取った。