私は学校で朱美を見つけると、

朱美に近づき、

話しかけた。






「朱美、私ね、

誰かに悪質なイタズラメールを

送ってよこされたの」






「悪質なイタズラメール?」






朱美はそう言って

私の顔を覗き込んだ。






「イタズラメールって、

本当に困るよね。






無差別に相手かまわず

メールを送ってきてさぁ」






「朱美、違うの……」






私はそう言って、

朱美の顔を見つめた。






「無差別なんかじゃないの。






このイタズラメールの標的は、

私よ。






私に悪意を持っている誰かが、

私に憎しみをぶつけてきたの。






私、怖いわ。






姿を見せない

メールの送り主が……。






朱美、読んでみて。






これが今朝、

私に送られてきたメールよ」