学校の授業が終わり、

私はいつものように

駅前の予備校へと向かった。






勉強ばかりの高校三年間に、

私はうんざりすることもあった。






勉強以外のことに、

楽しいことが

たくさんあるはずなのに……。






〈 あなたはきっと、

成功者になるのよ 〉






母が私に、

何度も言ったその言葉が、

私の頭から離れようとは

しなかった。






私は、

一条美和子。






私はきっと、

こういう生き方しか

できないのね。






私がぼんやりと

そんなことを思ったとき、

私のスマホに

一件のメールが届いた。






私は思わず立ち止まり、

そのメールを開いてみた。