駅に早歩きで向かう
「おはよぅございます」

聞き慣れない男の声が聞こえた

振り返ると

１人の男性が美奈の後を付けていたかのように 立っていた

「おはよぅございまぁ～すぅ」

ここは一応 いつもの美奈スマイルで
交わしておこう。

あれ？

どこかで見た事ある～？

背は程よく高く 笑顔が爽やかな感じで 日に焼けたたくましそうな男

「あっ僕○○ジムのインストラクターの高橋です」

美奈はすぐ
思い出した

いつも美奈が通う

ちょっと気になっていた
インストラクターだったからだ

「高橋さんて名前だったんですね～偶然ですね」

高橋は少し照れて

「僕以前からあなたの事気になってたんです。この間偶然駅に向かうあなたを見かけて毎日偶然を装うつもりで待っていたんです」

美奈にしてみたら
こんな事は珍しくもない事だ

しかしここは
「本当に嬉しい今度是非飲みにいきましょう～」
といつもの美奈スマイル
スマイル

さっそく
メアドの交換をして
時計を見ると
完璧に遅刻だ。

まぁ 気のせい
気のせい

でも今日はなんか
朝から気分がいいなぁ～

急ぎ過ぎて
マンホールに
ヒールが挟まった

「あっヒールが折れた(泣)」

気のせい
ぎのぜい(泣)