「あーみっ！」
ＨRが終わった瞬間、妃咲が教室に飛び込んできた。
「妃咲！おひさ！」
「そんなことより、愛実、今すぐ奴と別れた方がいいよ」
「奴、、、？」
「金沢叶多！」
一瞬妃咲がおかしくなったのかと愛実は思った。
「そうよ！奴は危ないわ！」
するとユウまでそんな事を言ってきた。
「な、何を言ってるの、、、？」
「何って、、、今すぐ金沢と別」
「ユウ達にはそんなの関係ないっ！人間見た目で判断するとかいくらなんでもひどいよ！本当は叶多先輩ってすごく優しいんだよ？！何？彼氏がいて悔しいの？こんな私に負けて？それとも２人とも叶多先輩が好きなの？とられたくないんでしょ！？」
「そんなんじゃないっ！」
妃咲は眉間にしわをよせて怒鳴った。
ユウは落ち着いていった。
「とにかく、アイツは危ないの。愛実だって知ってるでしょ？彼女が長続きしない理由、必ず妊娠するくらい、、、」
「叶多先輩を侮辱しないで！」
愛実はそれだけ言うと廊下を走り去っていった。
「はぁぁ」
ユウはため息をつく。
「何よ、人が心配してやってんのに。後で泣きついても知らないわ。」
すぐ膨れっ面になる妃咲は昔から変わっていない。
ほんとみんな変わってないな
とユウは再びため息をついた。