「菜々は俺んだ。木下の心配でもしてろよ。逃げられないようにしとけ！」


「美憂は逃げないし！」


「そんなの分かんないじゃないか？木下って結構モテてるよな。結構告られてるみたいだし。」


「………美憂？告られてるの？」


「何？お前知らないの？結構有名じゃん！」


「知らない…すげぇショックなんだけど…」


「お前…自分の女の事位ちゃんと分かってろよ。」


「先生は菜々の事分かってんの？」


「分かってるよ。ってか分かる努力してる。お前ら若いから…結構心配なんだよ。」


「じゃあ…菜々がモテるのも知ってる？」


「……知ってる。だから警戒してんだろ。菜々って天然だから自覚症状ないのが厄介なんだよな。俺も菜々位の時は色々あったしな。だから仕方ない事も沢山あんだよ。」


「じゃあ、先生は菜々が告られたリするのも嫌じゃないの？俺だったら耐えられない。他の男が美憂の事をそう言う目で見るって…ヤダ。」


「菜々が告られたリしてんのも本当は嫌だけどそれだけ魅力があんだよ。ちゃんと話してくれれば俺はそれでいい。やっぱり大切な分相手の事知りたいだろ？知ったからには理解しなきゃいけないし、受け入れなきゃいけないからな。」


「でも、美憂…結構自分で何でも解決しちゃうから…たぶん俺知らない事沢山ある。何か、そう思ってくると悲しいな…。」

　美憂は…隼人達がこんな話してるの知らないんだろうな…だって…近くにいる石川先生にちょっかい出しながら…石川先生と仲良くしてるし…いつの間に仲良くなったんだろう…さっきまで犬猿の仲だったのに…


「ちゃんと話してみればいいじゃないか。相手の事知ってるつもりでも勝手に自己解釈してるって事も結構あるぞ。相手の事知るには会話するしかないんだよ。菜々なんか逃げ腰だからとっ捕まえてでも話しするぞ。運動音痴のくせに逃げ足だけはピカ一なんだよ…あいつは。」


「しかも菜々は俺らが話ししてんの気になって耳がこっちに傾いてるぞ。…絶対！」


　…………！！！！バレてる！！…だって気になるんだもん…でも、聞いてて恥ずかしかった…。


　先生も心配になるんだ…でも大丈夫！！あたしは先生だけだから！！

　よそ見なんてしません！！！