「菜々、着いたよ。」


「着いたんですか?」


「ああ。」

 
 先生が地面に降ろしてくれた。

 
 美憂達のキャッキャ言ってるのが近くで聞こえる。


「先生、見ていいですか?」


「まだ、ダメ。」


「なんでですか?」


「いいから黙って。」


 先生が穏やかな甘い声で言った。