せめて最後に、椎乃を俺が幸せにしてやりたいんだ。 だから… 「先生、お願いしますっ!最後の…椎乃と過ごすクリスマスなんです…」 何度も何度も頭を下げる。 「洸くん…、すまないね。それは、出来ないんだ。きっとその時君の体はもう…」 先生が悲しそうに言った。 ーーー思うように動かなくなってる。 「わかり…ました。すみません、無理って…」 「こちらこそ、すまないね。」 先生はそう言って部屋を出て行った。 ガンっと壁を殴る。 「くっ、そっ…」