「あ、オーガも一緒にいて大丈夫?」
「全然いいよ!」
「何の話だ?」
「バカは黙ってようね〜」
「バ、バカって…」
「それで何があったの?」
私は、日本であったことをすべて話した。
話を進めていく内に、私は涙を流していた。
まだ、私は好きなんだ…。
そう痛感してしまう。
「そんなことがあったんだね…」
「まぁ、男は平気で浮気するような奴が大半だからな」
「それで、今はどこに住んでるの?」
「あー…まだホテルに泊まってるの。ここに来たのは昨日だし、ずっとここにいるわけにもね…」
「なら、うち来ればいいんじゃねぇの?」
「へ?」
「あ、それいいね。宿泊代も家賃も食費だって電気代、水道代もただ。こんないい物件、ないね♪」
「唯奈がいいなら、こいよ」
「え、でも…」
「別にとって食ったりしないよ。花那にも、恩があるからそのお返しってことでどうかな?」
確かに全部タダっていう物件はどこにもない。
お母さんの知り合いだし、すごくいい人だし…。
「それじゃあ…よろしくお願いします」
「うん、決まりだね。あ、ついでに仕事も紹介するよ」
「え、いいの!?」
「うん、もちろん。少しハードかもしれないけど、いい?」
「仕事があるだけでいいから!」
「ふふ、やる気が伝わってくるよ。それじゃあ、明日からね。スーツは?持ってる?」
「うん、一応持ってるよ!」
「ならよかった。さ、夜ご飯の買い物をして帰ろうか」
ほんと助かった…。
お金もそんなにないし、どうしようかと思ってたんだよね。
しかも住むとこだけじゃなく、仕事まで!
ほんとによかった…。