「ん、いつものな。君は彼女?」


「えっ!?」


「オーガ、あまりこの子をいじめないでね。それと、彼女じゃないよ。大切な子には変わりないけど」


「いや、女と一切関わらないお前が一緒にいるのって、よっぽどだろ。あ、俺はこいつの親友のオーガ。よろしくな」


「あっ、えっと、高梨 唯奈です!」


「声まで可愛い。この子気に入った〜♪」


「オーガ、それより早く食事を持ってきてよ」


「わかりましたよ」


ブツブツいいながら厨房へ消えたオーガさん。


親友…なのかな?


「ごめんね、驚かせたよね」


「大丈夫!親友なんだよね?」


「うん、まぁね。幼なじみでもあるかな。今は同じ家で同居してる」


「へぇ…なんか、幼なじみとずっと一緒っていいね!」


「そう?楽なだけだよ。お互いのやっていいことと悪いことぐらいわかってるから」


私にも幼なじみがいたら、今は変わってたのかな?


女の子の幼なじみがいれば、一緒に恋バナしたり、悩みを打ち明けたり。


なんだかそういうの、憧れるなぁ。


「ほれ、持ってきてやった」


そういってサンドイッチを2つと紅茶2つを私とルイのそれぞれ前に置く。


ちゃっかり自分の紅茶も。


オーガさんは、さっきとは違い、ウェイトレスの服ではなく、私服。


そして、私とルイの間に座った。


「仕事は?」


「もうあがり」