どういう…ことだよ…?
ほんとに、出て行くなんて…。
こんなの…ありかよ?
「高梨さん!!」
「…水内さん」
「ごめんなさい、心配で…。奥さんは…?」
俺はなにもいわずに首を横に振った。
「私の…せいよね」
「違う。俺がもっと愛してあげるべきだった」
「これ…アネモネとネリネじゃない。奥さん、本当に貴方を愛していたのね」
「え…?」
「知らないの?この紫のアネモネの花言葉は、あなたを信じて待つ。ネリネの花言葉は、また会う日まで、幸せな思い出なの」
俺が愛されてた…?
なのに俺はひどいことをして……。
ごめんっ…唯奈っ……!!
謝っても謝っても意味が無いのは知ってる。
けど……ほんとごめんな…。
「高梨さん、探しましょう。奥さんを。そして、きちんと話すの」
「あぁ…探そう」
待ってろよ、唯奈。
必ずまた、この手にお前を取り戻す。