「唯奈っ!!」
何ヶ月かぶりに、愛しい妻の名を呼ぶ。
どれだけ呼んでいなかったんだろう?
寝室に行っても、唯奈の姿はない。
唯奈の部屋を開けると、そこは物さえ無くなっていた。
「うそ…だろ?」
その他、唯奈の物は全てなくなっていた。
絶望に打ちひしがれ、ふとリビングのテーブルをみた。
そこにあるものを見て、俺は目を疑った。
唯奈の欄は記入済みの離婚届。
そして結婚指輪と小さな包み。
1通の手紙だった。
包みを開けると、そこには俺が前に欲しがっていたブレスレットがあった。
覚えてくれてたのか…?
すぐさまそばにあった手紙も読む。
その文章を読んで、俺は心の底から後悔した。