「いいよ。すぐ終わらせる」
さっさと仕事を終わらせ、水内さんと会社を出た。
水内さんには、何かとお世話になっている。
同期の中でも、あまり気をつかわずに接することができる。
だからよく唯奈との相談にのってもらっている。
「それで、奥さんとは上手くいってるの?」
「……全然」
「なんで?何かあったの?」
「話しかけられない。理性吹っ飛びそうになるしさ…。それに遅くまで起きてるから、ご飯もいらないっていった」
「え、それはダメでしょ!」
「体が心配なんだよ」
「ちゃんといってあげた?」
「……いってない」
「じゃあ、今日いってあげるのよ?そしたら、笑って抱きついてくるかもね」