まだ私が幼稚園生くらいの時。

家の近くの公園で男の子が1人、遊んでいるのを見て駆け寄っていったのがキッカケだった。



〝 孝弘くん 〟


垂れ目が可愛くて、孝弘ちゃんって呼んでいたけど「男なんだから君にして!」って怒られたっけ。



毎日毎日、泥だらけになるまで遊んだり砂場で大きなお山さんも作った。

お山さんが崩れると必ず泣いてしまう私に孝弘くんは


「 僕が元どおりにするから、泣かないで 」


困った顔で言う。



そんな事が小学生の高学年まで続いた。



忘れもしない、夏休み初日。
いつも通り、学校が終わると公園に直行した私はまだ来ない孝弘くんを待ってた。



けど、いつまでたっても来なくて私は泣きながら帰った。

その日から孝弘くんが公園に来ることはなくなった。