いや、いみわかんないし。

命の恩人であることは認めよう。

けど、それとこれとは話が別だと思うのは私だけだろうか。

シ「ほら、早く言え。場合によってはお前をこの先助けてやらんこともない」

なんだ、その上から目線は。ふざけてんのか?

シ「それとも、なにか?言えないことなのか?」

「いゃ、言えるけど。言っても信じないでしょ」

シ「大丈夫だ。何年旅人をしてると思っているんだ。大抵のことでは驚かない」

そうか?

絶対驚くだろう。

「じゃあ聞くけど、シエムはこの世界以外に世界があるとおもう?」

シ「………………さぁな。けど、あるんじゃないのか」

「そぅ。なら、私は、そのあるかもしれない別の世界から来たみたいね。自分でもよくわからないけれど」

シ「………………やっぱり病院に「行きません!」」

やっぱり驚くんじゃないか。

しかも、こんどは病人扱いか?

シ「別の世界?そんなの本当にあるのか?」

分かんないから困ってんでしょうが。

シ「そうか。なら困ってるんだな」

「当たり前」

シ「なら、俺と一緒に旅するか?」

………………………………………………………

「はぁ?!?!」

シ「おっ、一応は考えたんだな」

「旅なんて私したことないし!無理!」

シ「なら、ここで野垂れ死ぬか?」

「ぅっっ……………」

シ「決定だな。お前は使えるこれからよろしくな。チトセ」

こうして私は、知らない世界で、知らない旅人の、お供をすることになったのだ。