お昼休み。
私は風子と七海と教室で机をくっつけてお昼ごはんを食べる。
七海は運動部なだけあってよく食べる。
手作りのお弁当に購買で買ったコロッケパンも追加してる。
風子と私は普通サイズのお弁当。
「あ、今日も来たよ。
1年男子のまりあ見学ツアー」
風子が廊下を指差す。
高校生なりたて、まだまだ初々しい1年男子の集団だ。
「あれが天野先輩?
ほんとにすっげー可愛いな!!」
「この学校入ってよかった~」
「おれ、中学も一緒だけど落ちない男はいないって言われてた」
「そりゃ、そうだろ~!
あんな可愛いんだもん」
「けど、超イケメンしか相手にしないんでしょ?性格きついって有名じゃん」
「・・・なんか勝手なこと言ってるわね~。
私、文句言ってこようか?」
七海が本気で怒ってくれてる。
「別にいいよ。 いつものことだし、もう慣れた」
動物園のパンダ状態なことも、
話した事もない女子に悪口言われるのも、振った男に腹いせに嫌な噂流されるのも、ぜーんぶ慣れた。