朝のHR終了後も私は風子と七海とお喋りを続けていた。
あ、風子に数学の宿題聞こうかな。
風子はこう見えて、理数に強い。
風子って声を掛けようと思った瞬間に、高村が振り返った。
私にブルーのノートを差し出す。
「はい、さっき言ってた数学の宿題。
天野、頭悪くないからこれ見ればわかると思う」
パラパラとページをめくる。
ノートは高村らしく、綺麗な字で几帳面にとられていた。
他の人に聞いてって言ってたくせに。
こういう不意打ちはずるいよ。
高村のノートがすごいからか、
私の頭が悪くないからか、
ノートに書かれた数式を見ただけで理解できてしまった。
ちぇっ、残念。
わからないとこがあれば、また話かけられるのに。
嘘ついて、
ちょっと馬鹿なふりして、
「わからないから、教えて?」って言えばいいのかもしれない。
他の男子なら、大喜びで教えてくれるはず。
だけど・・・
高村にはきっと私の嘘は通じない。
いつだって、高村には見透かされてきたから。
あ、風子に数学の宿題聞こうかな。
風子はこう見えて、理数に強い。
風子って声を掛けようと思った瞬間に、高村が振り返った。
私にブルーのノートを差し出す。
「はい、さっき言ってた数学の宿題。
天野、頭悪くないからこれ見ればわかると思う」
パラパラとページをめくる。
ノートは高村らしく、綺麗な字で几帳面にとられていた。
他の人に聞いてって言ってたくせに。
こういう不意打ちはずるいよ。
高村のノートがすごいからか、
私の頭が悪くないからか、
ノートに書かれた数式を見ただけで理解できてしまった。
ちぇっ、残念。
わからないとこがあれば、また話かけられるのに。
嘘ついて、
ちょっと馬鹿なふりして、
「わからないから、教えて?」って言えばいいのかもしれない。
他の男子なら、大喜びで教えてくれるはず。
だけど・・・
高村にはきっと私の嘘は通じない。
いつだって、高村には見透かされてきたから。