カオと話さなくなったのは、中2の時。


それまでは、普通にお互いの家を行き来したり、遊んだりしてた。



けど…。



いつもの帰り道、急にカオがピタリと足を止めた。



「カオ?」


下を向いたカオの表情は、ふわっとしたブラウンの長い髪によって見えなかったけれど。



「恭ちゃん、あのね」


「なに?」



カオの声が、体が震えているのは分かったんだ。


そして。



「恭ちゃんとは、もう一緒に居たくないのっ」



そう言って顔をあげたカオは、ボロボロと大粒の涙を流してたんだ。