最悪の展開が頭から離れず、どんどんと熱くなっていく。



必死で働かせる頭の隅で、何処か冷静なところがあり、頭を冷やすため、着ている服を脱いでシャワーを浴びた。



冷たい水を頭からかぶり、頭が冷えていくのを、ぼーっと感じながらも動かずそのままにする。



たった数分だったかもしれないが、俺にとっては何時間にも感じられた。



すっかり冷たくなった身体を、シャワーで水からぬるま湯に替えてから浴びる。



暫くしてキュッとシャワーを止めて、やっと冷静になった頭で、夏でよかった。と考えた。



真冬だったら風邪ひいてたな…。とか、くだらないことを考えながら髪を洗う。



…なんで向日葵があんな顔をしたのかは、今の俺にはわからない。



俺がどう考えても、向日葵にしか答えはわからないだろう。



それでも、考えずには居られない。



雑学が無駄に沢山詰まっている頭が、再び熱くなるのを気にせずに思考を巡らせる。



……それでも、俺には理解出来なかった。



答えが出ないまま、俺は再び向日葵の待つ、自分の部屋に入った。



向日葵は、さっきと全く同じ場所でじーっと俺の方を見ていた。



向日葵「…琥珀。」



何も感じ取れない瞳で、俺の目を見つめる向日葵。



切なげな表情や声に、近寄らざる負えなかった。