「じゃあ、その"主"っつぅのが所属してんのか」



"主"という人物に言われて、ということはその可能性もあるんじゃないか。とも思ったが、それも違うらしく、首を振った。



「なら何故ブルースターを守るようなことをする?所属でもないなら守る必要は無いだろ」



こんな幼い子供が何故暴走族であるブルースターを守る必要がある?



たった一桁のガキが男ばかりの大勢の中高生を、何故たった1人だけで倒すことが出来たのか。



どう見ても、そのガキは異常としか言いようがなかった。



「……………、」



…だが、刹那はその質問には答えず、一瞬にして走り去ってしまった。



反応が遅れたオレは、とてもじゃないがかなりの速さで走っていった刹那を追いかけることなど出来なかった。」



彼方「…じゃあこの資料は?」



大輔「その時倉庫を使っていた潰された暴走族に所属してた奴らの当時の怪我や人数が書いてある。
右上に貼ってあんのが、オレたち警察が乗り込んだ時の写真だ。」



オレが開いた資料のページに釘付けになるこいつらに、資料の内容を説明する。



…当時の暴走族の人数は112人で普通よりは少なかったが、当時にしてみれば多い方だった。



だが、その奴ら全員が何処かしらの骨を折られていて、重症だった。



しかし、後遺症など残った奴は1人もいなかった。



恐らく刹那はちゃんと考えて攻撃していたんだろう。



凪「あの…でも大輔さん、あの時は"個人的な知り合い"って言ってました…、よね?」



…あの時??



‥‥‥‥嗚呼、何でオレが刹那と知り合いなのか知ってんのかと思ったが、そうゆうことか。



あの時うっかり口滑らせたんだった。