「違う。俺たちを殺し屋にして欲しい。」



「……は?」



いきなり来て、年下3人に頭を下げられ、殺し屋にしてくれという。



意味がわからなくて当然でしょ?



恐らく一般人だろうこの子たちは、何故プロとはいえ、子供の私のところに来たのか。



何故私のプロフィールを知っていたのか。



色々と怪しまずにはいられずに、彼女たちを追い出した。



…だが、次の日も、その次の日も。



彼女たちはやって来た。



「もう!なんなの!?
なんで私なんかに言ってくるわけ!?
もっと上手い殺し屋なんていくらでもいるでしょ!!」



初めて会ってから一週間後、私はついに彼女たちに怒鳴り散らした。



これでもう来なくなる。そう思ったのに、彼女たちは違った。



「…俺は、俺たちは、月である貴女に殺し屋にしてほしい。銃でも刀でも何でもいい。
俺たちに殺し方を教えてくれ。」



「運動神経はいいし、体力だってある。
反射神経だっていいし、コツを教えてくれれば銃弾だってよけられるようになってやる。」



「耳も目もいいし、殺し屋としてはうってつけだと思わないか?」



3人して真剣な顔で頭を下げるから、私は渋々了解し、とりあえずテストをした。



…結果は正直言って、全員合格だった。



ってゆーか、合格どころか、全員が普通の殺し屋よりずば抜けていた。



特にひまちゃんはプロである私より優れていて、銃も刀もナイフも全部使いこなし、私のを見ただけで銃弾もよけられていた。



「なっ…!あんたたちほんとに素人!?」



「「「ああ。」」」



全ての結果を見た私は思わず3人へと聞いたが、声を揃えて肯定を示した。