そんなこと考えながら私はただ少女に手を引かれて走っていた。



「おい!向日葵!!」



「何処行ってたんだよ!?心配したんだぞ!」



少女に連れられて来たところには、少女と同年代の少年2人がいた。



話を聞いていると、私を連れてきた少女は向日葵というらしい。



「…って、あ。もしかして月?」



「!!!!なんで、」



「おぉ!向日葵、お前月を連れてきたのか。丁度よかった。鍵開けてくんね?」



「…え?」



何故私が月だと知っているのか、鍵を開ける?どういうこと。と顔を上げた目の前にあった建物は…



「な…んで、私の……」



私の家だった。



「…事情なら中で説明するから、早く開けてくれ」



「あ、う、うん。」



状況が読み込めない私を急かす少女の言う通りに私は鍵を開けて中に入った。



当然のように3人もついてきて、とりあえず私は自分の部屋に入れた。



「えっと…?」



「月。一匹狼で裏では有名な殺し屋。
本名は満月琳歌、9歳。
独学で暗殺技術を学び、学校などには一度も通ったことがない。そうだな?」



「!!なっ、んで!!」



彼女たちは初めから私の本名、年齢、事情も全て知っていた。



いくら子供でも、プロの殺し屋だからハッキングを学び、自分で自分の情報は管理している。



…それなのに、、



「俺は桃井向日葵、6歳。」



「朝比奈琥珀。7歳
こいつらの幼なじみ。」



「俺は桃井陽向。6歳、向日葵の双子の兄。」



「な、なんなのあんたたち。
依頼にでもきたの!?それともさっき助けたから報酬でもわたせって!?」



当時の私は人なんて信用せず、好意的な態度のひまちゃんたちですら怪しまずにはいられなかった。