ひまがいた真上のところでさっきよりも大きな爆発音がし、天井が崩れた。



爆発で崩れたのか、大きいものや小さいものなどの色々な大きさ、形の瓦礫が一斉に落ちてきた。



…まるで、ひまを狙ったかのようにひまのいるところにだけ。



「時雨っっっ!!!!」



落ちてきた瓦礫のせいで埃が舞ったのか、視界がグレーに染まり、何も見えなくなった中、ひまの悲痛な声が響いた。



「ひま!?どうしたの!?時雨??何かあったの!?」



「ひま!しー!無事!?ねぇ!!」



「落ち着け!!視界が悪いから今動くのは危ない。ひよ!!ひな!!まだ動くな!」



あのひまが声を上げるなんて、想像もしたくないことが起きているんじゃないか。



そう思っても、何も見えなくて、他には何も聞こえなくて。



俺たちはただただ視界がクリアになるのを待つしかなかった。



…たとえ、その先に見たくもない残酷なことが待ち受けていたとしても。



………そして、視界が晴れたのは、ひまの悲痛な声が聴こえてから数十分経った頃だった。



炎が来ないか心配なところもあったが、俺たちはそれどころじゃなかった。



「ひまー!しー!どこー!?」



「返事して!!ひま!時雨!!」



「向日葵!!時雨!!!!」



視界が晴れても目の前にあるのは瓦礫の山。



考えたくもないけど、その瓦礫の下にひまとしーがいるのは明確だった。



…手から血が出るのも気にせず、俺たちはただただひまとしーの名前を叫んで瓦礫をどかしていった。