カンカンカンカンッ
俺を抱き上げたまま、大きな音が響く階段を下りていく。
ピタッ
「?すー??はやくしないと…」
1、2階おりた頃、すーがいきなり立ち止まった。
俺は喋りも動きもしないすーに疑問を抱き、抱き上げた状態ですーを見上げた。
「しっ!!静かに!
…声が聞こえる。、これは…向日葵か!」
「!?ひま!?」
バンッ
俺には聞こえなかったが、ひまやこー並に異常なほど耳のいいすーには聞こえたらしい。
その声はひまの声だといい、思いきり扉を開け、再び走り出した。
「「!!」」
「ひま!ひよ!しー!!」
「お前ら全員無事か!?」
煙が充満している廊下を走っていくと、座り込んでいるひよとしーと唯一立っているひまがいた。
そんなひまたちに俺たちは大声で無事を確認する。
「「「!ひな!!澄海(すーくん)(すー)!!!!」」」
こっちに気がついた3人は声を揃えて俺たちを呼ぶ。
「お前ら座り込んでどうした!?
怪我でもしたのか!?」
駆け寄ったすーは俺を下ろし、ひよとしーに目線を合わせるようにしゃがんだ。
「…私と時雨が少し足をけがしちゃって。
ひまは2人もはこべないからどうしようって言ってたの。来てくれてありがとう」
「俺は多少は歩けるんだけど、陽愛は多分ほねが折れてるよ。
上からがれきが落ちてきて当たったんだ。」
2人とも右足を俺たちに見せる。
その右足は2人とも青紫色になって腫れていた。
…明らかに2人とも骨が折れている。