…それから約二年、俺たちもしーも学校や幼稚園には行ってないから遊んでばかりだった。



ひまも1ヶ月も経てばしーやすーやこーにも怯えることはなくなった。



………そんな俺たちは、俺とひまが誕生日が1日違いだということで、初めて外で祝うことになった。



去年はこーたちとみんなでパーティーをしたが、誕生日くらいゆっくり過ごせとすーが言ってくれた。



2日間なら何処かに泊まって祝えばいいと、すーは家から少し遠めの〇✕ホテルにひよとひまと俺の3人で行ってこいって言ってくれた。」



志「〇✕ホテルって、まさか火事があった〇〇ホテルの隣の…?」



はは、志は知ってるんだ。



陽向「そうだよ。
あの火事の日、俺たちは隣のホテルに泊まってた…



夜中、もうすぐ日が越そうとしていた時刻も俺たちは起きていた。



…というか、初めてのホテルで興奮して寝れなかったんだよね。



そんな時、



「ひな!ひま!」



ベッドでゴロゴロと横になってた俺とひまを窓の外を見ていたひよが呼んだ。



「「なぁに?」」



「これっ!みてっ!」



窓の外を見て目を見開くひよに呼ばれた通りに近づいた。



「……なに?火事?」



「うん!そうなの!
となりが火事になってるの!!」



「「え!?」」



ひよに言われた通り窓の外を見ると、外が土砂降りの嵐の中、目の前で赤い炎が燃え盛っていた。



…今も、目をつぶると新鮮に思い出せるくらい綺麗で、激しい炎だった。



「ひなんするの!?」



何㍍も離れてるが隣は隣、いつこっちのホテルに火が燃え移るかわからない状況だった。



だから、避難するのかと思いきや、ひよの答えはそうじゃなかった。