和月「度が違う?同じだろ!!
俺たちを騙してたのは変わらない!
それなのに、輝たちはダメなのかよ!?」



沙夏「それはっ…」



和月「俺は!!輝たちより伊織さんの方が許せないんだよ!!

伊織さんは元々スパイとしてここへ入ったんだろ!?なら、元々俺たちを騙して裏切るつもりだったんだ!!

でも!輝たちは元々やっててここに入ったんだろ?
確かに犯罪かもしれない。でも、入る時に殺し屋だと言われたら歓迎したかよ!?
輝たちは言わなかったんじゃない!言えなかったんだよ!!」



勢い任せに言ったこの言葉は全部嘘じゃない。



事実、俺は伊織さんがスパイをやってたことの方が許せない。



輝は言っていた。



そうすることでしか生きられない。と、



琥珀たちもそうなのかは知らないけど、俺の知らない世界で輝たちは命と向き合ってきたんだ。



…それなら、俺は知りたい。



どう、琥珀たちがその世界で生きてきたのかを。



比呂斗「っ…じゃあ、カズはあいつらの過去を知って、死ぬ覚悟があるのかよ?
死ぬかもしれないんだぞ!興味本位で知ったら…っ」



和月「死ぬ覚悟なんてない。
死ぬのは怖いし、覚悟なんて到底無理だ。」



比呂斗「じゃあっ!」



和月「でも俺は向日葵に、ソラに、助けられたんだ。あの時ソラが話しかけてくれなかったら、今頃俺と亜月がどうなっていたか分からない。
それこそ死んでいたかもしれない。


だから俺は、ソラに、向日葵に、どうしても恩返しがしたい。こんな俺でも役に立つのなら、俺は何だってしたいんだ。」