琥珀「…凪、神楽。」



「「ああ。(何?)」」



小さく息を吐いたこーは、紫月から目線を外し、今度は凪と神楽に向けた。



琥珀「……俺たちの過去を知れば、この中で一番お前ら2人が傷つく。」



凪「覚悟はしてる。」



琥珀「…ッ、もしひまが本当に水無月時雨を殺していたら??意図的に、火事を起こしていたら??

お前らはそれでもひまの味方をするのか?」



…こーはもう、こいつらを認めている。



だからこその質問だったんだと思う。



「「ああ。当たり前だ」」



絶対、2人がそう答えると知っていたから。



こーは"試した"んだ。



琥珀「…これから何があってももう引き返せない。覚悟は出来ているのか」



もう問いかけはしない。



覚悟が出来ているとわかってるから。



「「「「「勿論。」」」」」



現幹部全員は頷き、階段を降りてきた。



琥珀「ちょっと待ってろ。」



それを見たこーは俺にそう言って倉庫を出ていった。



は?と思った時には既にこーは出ていっていた。



俺はただただこーが出ていった倉庫の扉を見つめているしかなかった。



前後左右、上からまでもが何故こーが出ていったのかと俺に視線を向けた。



それに気がついても、俺もこーが出ていった意味は分からないし、どうしようもない。



こーを呼びにでも行こうか。と動き出そうとすると、丁度こーが戻ってきた。