響「…俺は知りたい。」



誰もが覚悟を決められない中、一番初めに知る覚悟を決めたのは響だった。



仕事の時のように、足音1つ鳴らさずに階段を上って俺の前にやってきた。



響「俺は向日葵に、罪に助けられた。
だから今度は俺が罪を助けたい」



輝「……俺も、
罪が、いなかったら、生きてない。
教えて。死ぬ覚悟なんて、とっくにある」



響に続き、輝も静かに俺へ近づいた。



天「…俺、これでも仲間想いなわけ。
陽炎は罪がいなきゃ成り立たなかった。

マスターだけじゃ頼りないし?」



ねぇ?と響と輝に問いかけ、クスクスと笑いながら俺の前に立った。



??「誰が頼りねぇって?」



「「「えっ、」」」



バッ



突然聞こえてきた第三者の声に目の前の3人は反射的に振り返った。



…この声、何処かで、、。



??「頼りねぇは余計なんだよ。悪。」



「「「マスター!!」」」



「「あ、」」



わかった。



コツコツとわざと音を鳴らして階段を上ってくる人物。



その人物は、俺も知っている。



ずっと前…もう10年くらい前になるのか。



………懐かしい。