響「ははっ、だろ?
だから苦労したんだよ。

でも、"歩"はかなと居たいがためにそれも全部ちゃんとこなした。
俺のように、家では無口で初めて会う人の前では人見知りを装った。

…けど、"歩"はかなの前でだけは本当の自分を見せてたんだ。
何度も母親にバレそうになったけど、
『かなちゃんには嘘つきたくない!』
って言ってな。


…だから、まさかああなるとは思ってなかったんだ。」



……誰も、予測なんてしてなかっただろう



偽ったまま、"歩"が死ぬなんて。



響「……実を言うと、俺が"歩"の遺体を見に行った時、かなを見つけたんだ。


『…あの子は、"響"と仲良くしてくれてた"林彼方"くんよ。』
…母親に言われた時、俺は
『ああ、あいつが歩の言ってた"かなちゃん"なのか』
思わず、そう口に出してしまった。


『えっ、?"あゆむ"って……!!
貴方まさか、響なの!?』
……母親は俺の言葉をちゃんと聞いていて、俺は"歩"が最期まで守った秘密をバラしてしまった。」



葉亮「…え?
じゃあ、あの時点で響が"あゆ"だってことも、母親は知ってたのか??」



え…、母親は知ってて子供を偽らせたのか、?



響「ああ、知ってたよ。
ってか、俺が全部話した上で母親がそう決めたんだ。」



彼方「!!なんでだよ!?」



響「俺が、かなを知ったからさ。」



彼方「は、俺…?」



?響が彼方を知ったから??