砂浜がしめっていく。 あぁ、心の雨だって感じた。 陸... なんか言ってよ... 沈黙が2人を包んだ。 『波音』 陸が優しい声で私を呼ぶ。 そして、しゃがみこんで私の顔を覗き込んだ。 はっと顔を上げる。 『ごめん』 陸が私に顔を近づけて。 唇に、暖かいぬくもりを感じていた。