『はい?もしもし』
「柊っ!?」
『あぁ、波音かぁ。絶対かけてくると想ったよ。』
そういいながら柊は笑っていた。
辛いはずなのに、なんで人は笑う事ができるんだろう?
大好きな人にフられても、笑顔でいられる、その柊の強さはどこからくるのだろう?
「ねぇ、柊?
なんで、そん、な、に...
強いの?」
ただ、ひたすらその答えが知りたかった。
同じ年で、同じ場所に生まれ育って、私とは違うその男の子の強さの源は何なのか。
『弱いよ。俺は。』
「え?」
『俺は、かっこつけてることばっかり言ってる。
だけど本当はめちゃくちゃ...
脆いんだよ。』
人間の、青春の特権、なんだろうか...。