今の気持ちを持っている俺はなぜか自分で誇らしくも思えた。 夜の島は、やっぱり少し肌寒い。 でも、空気が俺の肌にと溶けていくような感覚だ。 草むらをかきわける。 俺たちの作った道を。 風が俺を包む。 まとわりついて、俺の体をあっためるように。 そして、 俺が逃げ出さないようにと。 最後の草を手で掻き分けた。